【これで完璧!】中2理科『分解』をマスターしよう!(酸化銀の熱分解、炭酸水素ナトリウムの熱分解、水の電気分解)
こんにちは、tamyです(^^)
みなさんは「中2に上がった途端に理科が難しくなった」と思いませんでしたか?
特に化学変化の分野は、目では見えないような変化をとらえることが必要なので、苦手になる子がとても多いです。
このブログでは、語呂合わせなどを使いながら、教科書よりも少し詳しく理科を解説していきます。
今回は化学変化の『分解』の要点をまとめていきますので、
「このままでは中間テストの理科がマズい」、
「何となくわかっている気はするけど、少し不安だなぁ」
という子はぜひ読んでみてください。
最後にテストに出やすい重要な内容をまとめているので、要点だけを確認したい子はまとめから見てくれてもOKです。
<目次>
1.分解とは
『分解』とは、1種類の物質が2種類以上の別の物質に分かれることです。
例えば、身近な物質である『水』も分解することができます。
『水』に電流を流すことで、『酸素』と『水素』という物質に分かれるのです。
同じ物質が量産されるというわけではなく、全く異なる物質に分かれるということを覚えてもらいたいと思います。
堅い話ばかりでは疲れるので、少し漫画の話も交えながらイメージを膨らませていきましょう(^^)
最近では『鬼滅の刃』が流行っていますね。
『鬼滅の刃』では『半天狗』という上弦の鬼が登場しますが、化学変化の『分解』と似たような性質を持っています。
この鬼は『分裂能力』という強力な血鬼術を使います。
斬れば斬るほど分裂して、戦わなければならない相手が増えていくというのだから、厄介極まりない能力です。
アニメや漫画では王道の能力ですが、やはり強い!
あの炭治郎ですら「もう勘弁してくれ」となっていました。
さらに『半天狗』の場合は、敵に身体を斬られることで、『空喜』、『積怒』、『哀絶』、『可楽』という名のまったく性質が異なる4つの分身が作られます。
こいつらがそれぞれの能力を使って攻撃してくるのだから、単純に本体のコピーが増えるよりも厄介です。
鬼滅の刃は、最初は生徒との話題づくりのために読み始めましたが、人気になるだけあってめちゃくちゃ面白いんですよね。
生徒たちの中には、歴史上の人物を覚えるのには苦戦するけど『鬼滅の刃』に出てくる名前なら意気揚々と書いてくれる子もいます(笑)
まだ読んだことがない人はぜひ読んでみてください。
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話を戻すと、『水』の分解では分裂する様子を目で確認することはできませんが、『半天狗』の『分裂能力』と似たようなことが起こっています。
また多くの場合では、分解した後の物質はくっつけて元の物質に戻すことができます。
これを『化合』といいます。『化合』については後の記事で解説したいと思います。
分かれた分身が元通りくっつくという点も『半天狗』は似ていますね。
では次に、テストに出る『分解』を1つずつ確認していきましょう。
2.酸化銀の熱分解
『酸化銀』を加熱すると『銀』と『酸素』に分かれます。
これだけを覚えてくれてもよいですが、高得点を狙う子は、金属の性質、『酸素』の調べ方を確認しておきましょう。
①金属の性質
・金属光沢がみられる(みがくと光る)
・叩くとのびる
・電流が流れやすい
② 酸素の調べ方
火のついた線香を近づけると線香が激しく燃える。
3.炭酸水素ナトリウムの熱分解
『炭酸水素ナトリウム』を加熱すると、『炭酸ナトリウム』、『二酸化炭素』、『水』の3つの物質に分解できます。
この反応はとてもテストに出やすいので、重要な知識を整理していきましょう。
①炭酸ナトリウムの特徴
『炭酸水素ナトリウム』と『炭酸ナトリウム』はどちらも白い粉末で、見た目では違いがわかりません。
ポイントは「水に溶けやすいかどうか」です。
『炭酸ナトリウム』の方が水によく溶ける性質があります。
たくさん溶ける『炭酸ナトリウム』の方が強いアルカリ性となります。
よって、フェノールフタレイン溶液を入れると濃い赤色になります。
②二酸化炭素と水の調べ方
二酸化炭素:『石灰水』の中に入れると白くにごる。
水 :『塩化コバルト紙』に付けると赤(桃)色になる。
(赤色・桃色のどちらで答えてもOKです。)
特に石灰水は他の単元でもよく出るので、必ず覚えておきましょう。
③テストに出やすい記述問題
『炭酸水素ナトリウム』の分解は、下の図のように実験をします。
実験について、テストで訊かれやすい質問は2つあるのでおさえていきましょう。
試験管の口を下げる理由
「加熱部分に水がたまって試験管が割れるのを防ぐため。」です。
ガスバーナーの炎はとても熱く、約1500℃になります。
もはや想像もつかないくらいの熱さですよね(^^;)
一方、今回の実験では『水』が発生しますが、『水』は100℃までしか熱くなりません。
もしも試験管の底に水が溜まると、試験管の外は1500℃、中は100℃となり、大きな温度差ができます。
熱くなったガラスを急に冷やすと割れるように、ガラスは急激な温度差に弱いです。
なので、試験管の中と外に温度差があると割れてしまいます。
つまり、加熱部分に水がたまって試験管が割れるのを防ぐために、試験管の口を下げておくのです。
火を消す前にガラス管を石灰水から取り出す理由
「石灰水が逆流して試験管が割れるのを防ぐため。」です。
空気は加熱すると体積が大きくなり、冷えると体積が小さくなります。
したがって、ガスバーナーの火を消すと試験管内の空気の体積が小さくなっていき、ガラス管から『石灰水』を吸い上げようとします。
入ってくるのが常温の空気であればあまり問題はありませんが、加熱したばかりの試験管に冷たい石灰水が入ってしまうと、試験管が割れてしまうのです。
つまり石灰水が逆流して試験官が割れるのを防ぐために、先にガラス管を『石灰水』から抜いておくのです。
4.水の電気分解
『水』は『水酸化ナトリウム』という物質を溶かして電流を流すことで、『酸素』と『水素』に分解することができます。
①水酸化ナトリウムを溶かす理由
「電流を流しやすくするため。」です。
雨の日に雷が落ちると濡れた地面から電流が伝わってしまうことからも、『水』は電気を通すイメージが強いと思います。
しかし実際には、ただの『水』にはほとんど電流を流すことができません。
雨水には様々な物質が溶けているのですが、『水』は特定の物質が溶けることで電流が流れるようになります。(中3の『イオン』の単元でも習います。)
2年生の実験では『水酸化ナトリウム』を使います。それによって、電流が流れにくかった『水』に電流を流すことができます。
つまり電流を流しやすくするために『水酸化ナトリウム』を溶かすのです。
(テストでは「水は電流が流れにくいから」という解答では不十分なので注意してください。)
②発生する気体の覚え方
『水』の電気分解は下の図のようにして実験を行います。
『水』の電気分解は、それぞれの極で発生する気体と体積比を覚える必要があります。
『水素』は『酸素』の2倍の量が発生することに気をつけましょう。
(化学反応式を学習すると、原理がわかるようになります。)
『水』の電気分解は語呂合わせがあるので、次のようにして覚えましょう。
『プラス、マイナス、いち、に、さん、すぃ』と唱えながら下のように書いてください。
以下の意味を当てはめて、縦に読み取ってください。
つまり、陽極は『酸素』が1、陰極は『水素』が2ということです。
これが覚えられれば、『水』の電気分解はバッチリです!
~まとめ~
では、最後にまとめをしたいと思います。
ここまでに学習した知識をおさらいしましょう。
1.分解とは
1種類の物質が2種類以上の物質に分かれること
2.酸化銀の分解
酸化銀→銀+酸素
金属の性質
・金属光沢がみられる(みがくと光る)
・叩くとのびる
・電流が流れやすい
酸素の調べ方
火のついた線香を近づけると線香が激しく燃える。
3.炭酸水素ナトリウムの分解
炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム+二酸化炭素+水
炭酸ナトリウムの特徴
二酸化炭素と水の調べ方
二酸化炭素:石灰水が白くにごる。
水 :塩化コバルト紙が赤(桃)色になる。
テストに出やすい記述問題
・試験管の口を下げる理由
→加熱部分に水がたまり試験管が割れるのを防ぐため。
・火を消す前にガラス管を石灰水から抜く理由
→石灰水が逆流し、試験管が割れるのを防ぐため。
4.水の電気分解
水→酸素+水素
水酸化ナトリウムを溶かす理由
電流を流しやすくするため。
発生する気体の覚え方
では、今回はこれで終わりにしたいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
少しでも皆さんの勉強の役に立てれば幸いです。
今後も記事をアップしていく予定なので、分かりやすいと思った方は、他の記事も読んでもらえると嬉しいです(^^)
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