【これで完璧!】中2理科『化合』をマスターしよう!(硫化鉄、酸化、燃焼)
こんにちは、tamyです。
2年生になると、「分解、化合、酸化、燃焼、還元、発熱反応、吸熱反応…」とたくさんの化学変化を習うようになります。
「『化学変化』という言葉でさえ初めてきくのに、こんなにたくさん覚えられないよ・・・」という子も多いのではないでしょうか。
特に化合と分解は整理しておかないと、他の化学変化についてもわけがわからなくなってしまいます。
ここでは『化合』について、教科書よりも少し詳しく解説していきます。化学変化に自信がない子はぜひ読んでみてください。
最後にポイントを整理しますので、要点だけ確認したい子はまとめから読んでもらってもOKです。
<目次>
1.化合
①化合とは
複数の物質が結びついて1種類の物質になることを『化合』といいます。
例えば、『酸素』と『水素』を加熱すると『水』ができます。
分解と同じように、反応前と反応後は全く違う種類の物質になります。
②鉄+硫黄→硫化鉄
テストに出やすい化合を見ていきましょう。
特に『硫化鉄』の反応はテストで出される可能性が非常に高いので、必ず押さえておきましょう。
『鉄』と『硫黄』の混合物を加熱すると、『硫化鉄』という物質ができます。
鉄と硫化鉄の性質
『硫化鉄』は鉄とは全く別の物質になっており、テストではそれらの違いがよく訊かれます。
また、テストでは記号問題が出されます。
『磁石に引き寄せられるのは反応前と反応後のどちらか?』という問題について、『鉄』を選ぶことはわかっているのに『反応後の物質』を選んでしまう子が多くいます。注意しましょう。
(僕も現役の頃に何回かやらかしました…)
記述問題
実験において「途中で加熱をやめても反応が続くのはなぜか?」という記述問題がよく出ます。
硫化鉄の反応が起きるには熱が必要ですが、反応の際に新しく熱が発生するので、加熱をやめても次の反応が起こり続けます。
テストでは「反応で発生した熱で次の反応に必要な熱をまかなえるから。」と答えましょう。
③その他の化合
・水素+酸素→水
水素と酸素の混合気体を加熱すると水ができます。
・炭素+酸素→二酸化炭素
炭素を加熱すると、空気中の酸素と結びつき、二酸化炭素になります。
2.酸化
①酸化とは
酸素が他の物質と結びつくことを『酸化』といいます。
例えば、『銅』を空気中で加熱すると、『酸素』が結びついて『酸化銅』になります。
酸素は化合しやすい原子であり、空気にも20%くらい含まれているので、化学変化の中でも特別扱いされています。
②酸化物とは
酸素が結びついた物質のことを『酸化物』と言います。
酸化物は『酸化~』という名前になっていることがほとんどなので、基本的には名前で覚えておくと良いと思います。
酸化銅(CuO)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化炭素(CO2)、水(H2O)
などが酸化物に当てはまります。
③金属、金属化合物の色
テストでは金属や酸化物の色を訊かれる問題が多いため、まとめていきたいと思います。
金属の色
ほとんどの金属は『白色』です。
(正式には『銀白色』(ぎんはくしょく)と言いますが、中学では白と習います。)
中学のテストでは、銅だけは『赤色』と答えてください。
(正式には『銅色』(あかがねいろ)と言います。)
金属化合物(酸化銅、硫化鉄など)の色
『~化・・・』という名前になっているものは、基本的に『黒色』です。
中学で習う例外は以下です。
・ 酸化マグネシウム : 白色
・ 塩化ナトリウム : 白色
(・ 塩化銅水溶液 : 青色)
④燃焼とは
酸化のうち、激しく熱と光が出る反応を『燃焼』と言います。
例えば、スチールウールやマグネシウムを加熱すると、燃焼して酸化鉄や酸化マグネシウムができます。
3.発熱反応、吸熱反応
熱が発生する反応を『発熱反応』、熱を吸収する反応を『吸熱反応』といいます。
つまり、発熱反応が起こると温度が上がり、吸熱反応が起こると温度は下がります。
多くの化学変化は発熱反応です。
中学で習う吸熱反応は『アンモニア』の発生(塩化アンモニウム+水酸化カルシウム)だけです。
それ以外は発熱反応と覚えておきましょう。
★まとめ★
それでは、ここまでに学習した知識をまとめていきましょう。
1.化合
化合とは
複数の物質が結びついて1種類の物質になることを『化合』といいます。
鉄+硫黄→硫化鉄
「途中で加熱をやめても反応が続くのはなぜか?」
→「反応で発生した熱で次の反応に必要な熱をまかなえるから。」
その他の化合
・水素+酸素→水
・炭素+酸素→二酸化炭素
など
2.酸化
酸化とは
酸素が他の物質と結びつくことを『酸化』といいます。
酸化物とは
酸素が結びついた物質のことを『酸化物』といいます。
酸化物は『酸化~』という名前になっていることがほとんどなので、基本的には名前で覚えておくと良いです。
酸化銅(CuO)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化炭素(CO2)、水(H2O)
などが酸化物に当てはまります。
金属、金属化合物の色
・金属の色
金属は基本的に『白色』、銅だけは『赤色』と覚えましょう。
・金属化合物(酸化銅、硫化鉄など)の色
基本的に『黒色』で、中学で習う例外は以下です。
・ 酸化マグネシウム : 白色
・ 塩化ナトリウム : 白色
(・ 塩化銅水溶液 : 青色)
燃焼とは
酸化のうち、激しく熱と光が出る反応を『燃焼』と言います。
3.発熱反応、吸熱反応
熱が発生する反応を『発熱反応』、熱を吸収する反応を『吸熱反応』といいます。
多くの化学変化は発熱反応で、中学で習う吸熱反応は『アンモニア』の発生(塩化アンモニウム+水酸化カルシウム)だけです。
それ以外は発熱反応と覚えておきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後も中学理科の記事をアップしていくので、良ければ読んでみてください。
また勉強ばかりでは疲れてしまうので、最後にオススメの漫画を載せておきたいと思います。
大人でも楽しめるものがほとんどです。メジャーなものを紹介するので、教育関係者の方は読んで頂けると、子どもとの話題作りに役立つと思います。
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【これで完璧!】中2理科『原子・分子』をマスターしよう!(ドルトン、アボガドロ、周期表)
こんにちは、tamyです(^^)
中2に上がると、理科で覚えなければならないことが急に増えてビックリしますよね。
特に『元素記号』、『化学式』はその筆頭だと思います。
このブログでは、用語や問題の解き方を確認しながら、教科書よりも少し丁寧に理科を解説していきます。
今回は『原子・分子』の要点をまとめていきますので、「結局、おぼえなければいけない元素記号・化学式はどれだけあるの?」、「分子をつくる、つくらないって何?」という子はぜひ読んでみてください。
最後にテストに出やすい重要な内容をまとめているので、要点だけを確認したい子は先にまとめから読んでくれてもOKです。
<目次>
1.原子、分子とは何か
①原子とは
『原子』とは、物質を構成する最小の粒のことです。
全ての物質は、目には見えないくらい小さな粒が集まってできており、その粒のことを『原子』と呼びます。
原子は物質名と同じ名前がついているので、問題文が原子の名前を表しているのか、物質名を表しているのかに注意しましょう。
例えば、気体の酸素は酸素原子が2個くっついてできています。
なので、「酸素原子」は粒が1個のことで、物質名で「酸素」というと粒2個がくっついているものを言います。
②原子の性質
原子には、次の3つの性質があります。
化学変化によって、それ以上分けることができない。
原子は最も小さい粒なので、基本的にはそれ以上小さくできません。
化学変化によって、新しくできたり、別の原子に変わったり、なくなったりしない。
ちなみに、昔は『鉛』を『金』に変える『錬金術』という言葉がありましたが、今では科学的に否定されています。
鉛の原子を金の原子に変えることはできないということですね。
種類によって、大きさや質量が決まっている。
例えば、「酸素の原子はこの大きさ」「金の原子はこの重さ」などのように決まっており、同じ種類の原子であれば、全て同じ大きさ・同じ重さになります。具体的には高校の化学で学習します。
③元素と周期表
『元素』とは原子の種類のことです。
元素をアルファベット1文字もしくは2文字で表したものを『元素記号』と言います。
現在、元素は100種類以上が見つかっており、質量が小さい順に『元素番号』というものがつけられています。
また、元素の中には性質が似たものがあります。それをまとめたものが『周期表』です。
周期表をつくったのは『メンデレーエフ』という人です。テストにも出やすいので覚えておきましょう。
周期表は語呂合わせを使って覚えましょう。
語呂合わせのうちの1つを載せますが、教える人によって語呂合わせが違うことがあるので、学校で習っている語呂合わせがあればそちらで覚えればOKです。
「スイ ヘー リー ベー ぼ く の お ふ ね。ナナ マガ アリ シッ プ ス クラー クか。」
④覚えるべき元素記号
中2で必要な元素記号は、③で紹介した周期表に載っているものと以下です。
⑤分子とは
『分子』とは、原子がいくつか結びついてできたもので、物質の性質を示す最小の単位のことを言います。
例えば、酸素は酸素原子が2個くっついた状態で存在しており、酸素原子1個だけでは存在できません。したがって、酸素原子2個がセットとなった状態を『酸素分子』と言います。
分子は、原子の組み合わせや個数によって全く違う種類の物質になります。
例えば、『水』は水素の原子2個と酸素の原子1個が結びついてできています。
『水素』は水素原子2個、『酸素』は酸素原子2個が結びついてできているので、材料となる原子は共通していますが、組み合わせが違うので水とは全く違う物質になります。
ちなみに、酸素原子が3つくっつくと『オゾン』という気体ができます。
『オゾン層』という言葉をきいたことがある人もいると思いますが、オゾンは人間が吸うと猛毒で、酸素とは全く別の種類の気体です。
⑥覚えるべき人物名
原子を発見したのは『ドルトン』、分子を発見したのは『アボガドロ』という人です。
どっちがどっちなのかわからなくなることが多いので、文字数で区別しましょう。
原子は粒が1個だけしかないので文字数が少ない『ドルトン』、
分子は粒が2個以上あるので文字数が多い『アボガドロ』
と覚えるとよいです。
2.化学式
①化学式とは
元素記号を使って、物質をつくっている原子の種類と数を表したものを『化学式』といいます。
例えば、酸素の化学式はO2(Oが2個)、水の化学式はH2O(Hが2個,Oが1個)です。
右下の数字は原子の数を表しています。
②覚えるべき化学式
中2では、次の化学式を覚えましょう。
③化学式の覚え方
化学式は物質ごとに覚えるしかありませんが、知っておくと便利な知識があるので紹介します。
『〇素』は原子が2個組み合わさってできる。
例 酸素:O2 水素:H2 塩素:Cl2 など (炭素Cは例外)
炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウム
炭酸水素ナトリウムは『ナフコさん』、炭酸ナトリウムは『ナツコさん』と覚えましょう。
金属は原子1個でできている。
例 銅:Cu 鉄:Fe マグネシウム:Mg など
3.物質の分類
①純粋な物質と混合物
純粋な物質とは … 1種類の物質でできているもの
例:水、酸素、二酸化炭素、鉄 など
混合物とは … 2種類以上の物質でできているもの
例:空気、食塩水 など
「物質名で書いてあるものは純粋な物質」と覚えましょう。
②単体と化合物
単体とは … 1種類の原子でできている物質
例:酸素(O2)、炭素(C)、銅(Cu) など
化合物とは … 2種類以上の原子でできているもの物質
例:水(H2O)、二酸化炭素(CO2)、硫化鉄(FeS) など
原子の種類の数で見分けるので、化学式を覚えるのが最も早いです。
③分子をつくる物質と分子をつくらない物質
気体や液体のように形を変えるものは、1つ1つの分子が自由に動き回っています。
一方、固体は粒子がいくつも結びついてできているため、分子一つで存在することはまずありません。
気体や液体は1つの分子が独立して存在していることから「分子をつくる」といい、固体は「分子をつくらない」といいます。
中2のテストでは、以下を覚えれば完璧です。
分子をつくる物質 … 『気体』、『水』
分子をつくらない物質 … 『金属』『金属化合物』『炭素』『硫黄』
~まとめ~
では、今回の内容をまとめていきましょう。
1.原子、分子とは何か
原子とは、物質を構成する最小の粒のこと。
原子の性質
・化学変化によって、それ以上分けることができない。
・種類によって、大きさや質量が決まっている。
・化学変化によって、新しくできたり、別の原子に変わったり、なくなったりしない。
元素と周期表
『元素』 … 原子の種類のこと
『元素記号』 … 元素をアルファベットで表したもの
『元素番号』 … 質量が小さい順につけられた元素の番号
『周期表』 … 元素を性質ごとに整理した表
周期表以外に覚えるべき元素記号
分子とは
分子とは、物質の性質を示す最小の単位のこと。
※原子の組み合わせや個数によって全く違う種類の物質になる。
覚えるべき人物名
『ドルトン』 :原子を発見した人
(粒が1個なので文字数が少ない方の人)
『アボガドロ』:分子を発見した人
(粒が2個以上なので文字数が多い方の人)
2.化学式
化学式とは
元素記号を使って、物質をつくっている原子の種類と数を表したもの。
※右下の数字は原子の数を表している。
覚えるべき化学式
化学式の覚え方
『〇素』は原子が2個組み合わさってできる。(炭素Cは例外)
例 酸素:O2 水素:H2 塩素:Cl2 など
炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウム
金属は原子1個でできている。
例 銅:Cu 鉄:Fe マグネシウム:Mg など
3.物質の分類
純粋な物質と混合物
純粋な物質とは … 1種類の物質でできているもの
例:水、酸素、二酸化炭素、硫化鉄 など
混合物とは … 2種類以上の物質でできているもの
例:空気、食塩水 など
※「物質名で書いてあるものは純粋な物質」
単体と化合物
単体とは … 1種類の原子でできている物質
例:酸素(O2)、炭素(C)、銅(Cu) など
化合物とは … 2種類以上の原子でできているもの物質
例:水(H2O)、二酸化炭素(CO2)、硫化鉄(FeS) など
分子をつくる物質と分子をつくらない物質
分子をつくる物質 … 『気体』、『水』
分子をつくらない物質 … 『金属』『金属化合物』『炭素』『硫黄』
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後も中学理科の記事をアップしていくので、良ければ読んでみてください。
また勉強ばかりでは疲れてしまうので、最後にオススメの漫画を載せておきたいと思います。
大人でも楽しめるものがほとんどです。メジャーなものを紹介するので、教育関係者の方は読んで頂けると、子どもとの話題作りに役立つと思います。
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【これで完璧!】中2理科『分解』をマスターしよう!(酸化銀の熱分解、炭酸水素ナトリウムの熱分解、水の電気分解)
こんにちは、tamyです(^^)
みなさんは「中2に上がった途端に理科が難しくなった」と思いませんでしたか?
特に化学変化の分野は、目では見えないような変化をとらえることが必要なので、苦手になる子がとても多いです。
このブログでは、語呂合わせなどを使いながら、教科書よりも少し詳しく理科を解説していきます。
今回は化学変化の『分解』の要点をまとめていきますので、
「このままでは中間テストの理科がマズい」、
「何となくわかっている気はするけど、少し不安だなぁ」
という子はぜひ読んでみてください。
最後にテストに出やすい重要な内容をまとめているので、要点だけを確認したい子はまとめから見てくれてもOKです。
<目次>
1.分解とは
『分解』とは、1種類の物質が2種類以上の別の物質に分かれることです。
例えば、身近な物質である『水』も分解することができます。
『水』に電流を流すことで、『酸素』と『水素』という物質に分かれるのです。
同じ物質が量産されるというわけではなく、全く異なる物質に分かれるということを覚えてもらいたいと思います。
堅い話ばかりでは疲れるので、少し漫画の話も交えながらイメージを膨らませていきましょう(^^)
最近では『鬼滅の刃』が流行っていますね。
『鬼滅の刃』では『半天狗』という上弦の鬼が登場しますが、化学変化の『分解』と似たような性質を持っています。
この鬼は『分裂能力』という強力な血鬼術を使います。
斬れば斬るほど分裂して、戦わなければならない相手が増えていくというのだから、厄介極まりない能力です。
アニメや漫画では王道の能力ですが、やはり強い!
あの炭治郎ですら「もう勘弁してくれ」となっていました。
さらに『半天狗』の場合は、敵に身体を斬られることで、『空喜』、『積怒』、『哀絶』、『可楽』という名のまったく性質が異なる4つの分身が作られます。
こいつらがそれぞれの能力を使って攻撃してくるのだから、単純に本体のコピーが増えるよりも厄介です。
鬼滅の刃は、最初は生徒との話題づくりのために読み始めましたが、人気になるだけあってめちゃくちゃ面白いんですよね。
生徒たちの中には、歴史上の人物を覚えるのには苦戦するけど『鬼滅の刃』に出てくる名前なら意気揚々と書いてくれる子もいます(笑)
まだ読んだことがない人はぜひ読んでみてください。
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話を戻すと、『水』の分解では分裂する様子を目で確認することはできませんが、『半天狗』の『分裂能力』と似たようなことが起こっています。
また多くの場合では、分解した後の物質はくっつけて元の物質に戻すことができます。
これを『化合』といいます。『化合』については後の記事で解説したいと思います。
分かれた分身が元通りくっつくという点も『半天狗』は似ていますね。
では次に、テストに出る『分解』を1つずつ確認していきましょう。
2.酸化銀の熱分解
『酸化銀』を加熱すると『銀』と『酸素』に分かれます。
これだけを覚えてくれてもよいですが、高得点を狙う子は、金属の性質、『酸素』の調べ方を確認しておきましょう。
①金属の性質
・金属光沢がみられる(みがくと光る)
・叩くとのびる
・電流が流れやすい
② 酸素の調べ方
火のついた線香を近づけると線香が激しく燃える。
3.炭酸水素ナトリウムの熱分解
『炭酸水素ナトリウム』を加熱すると、『炭酸ナトリウム』、『二酸化炭素』、『水』の3つの物質に分解できます。
この反応はとてもテストに出やすいので、重要な知識を整理していきましょう。
①炭酸ナトリウムの特徴
『炭酸水素ナトリウム』と『炭酸ナトリウム』はどちらも白い粉末で、見た目では違いがわかりません。
ポイントは「水に溶けやすいかどうか」です。
『炭酸ナトリウム』の方が水によく溶ける性質があります。
たくさん溶ける『炭酸ナトリウム』の方が強いアルカリ性となります。
よって、フェノールフタレイン溶液を入れると濃い赤色になります。
②二酸化炭素と水の調べ方
二酸化炭素:『石灰水』の中に入れると白くにごる。
水 :『塩化コバルト紙』に付けると赤(桃)色になる。
(赤色・桃色のどちらで答えてもOKです。)
特に石灰水は他の単元でもよく出るので、必ず覚えておきましょう。
③テストに出やすい記述問題
『炭酸水素ナトリウム』の分解は、下の図のように実験をします。
実験について、テストで訊かれやすい質問は2つあるのでおさえていきましょう。
試験管の口を下げる理由
「加熱部分に水がたまって試験管が割れるのを防ぐため。」です。
ガスバーナーの炎はとても熱く、約1500℃になります。
もはや想像もつかないくらいの熱さですよね(^^;)
一方、今回の実験では『水』が発生しますが、『水』は100℃までしか熱くなりません。
もしも試験管の底に水が溜まると、試験管の外は1500℃、中は100℃となり、大きな温度差ができます。
熱くなったガラスを急に冷やすと割れるように、ガラスは急激な温度差に弱いです。
なので、試験管の中と外に温度差があると割れてしまいます。
つまり、加熱部分に水がたまって試験管が割れるのを防ぐために、試験管の口を下げておくのです。
火を消す前にガラス管を石灰水から取り出す理由
「石灰水が逆流して試験管が割れるのを防ぐため。」です。
空気は加熱すると体積が大きくなり、冷えると体積が小さくなります。
したがって、ガスバーナーの火を消すと試験管内の空気の体積が小さくなっていき、ガラス管から『石灰水』を吸い上げようとします。
入ってくるのが常温の空気であればあまり問題はありませんが、加熱したばかりの試験管に冷たい石灰水が入ってしまうと、試験管が割れてしまうのです。
つまり石灰水が逆流して試験官が割れるのを防ぐために、先にガラス管を『石灰水』から抜いておくのです。
4.水の電気分解
『水』は『水酸化ナトリウム』という物質を溶かして電流を流すことで、『酸素』と『水素』に分解することができます。
①水酸化ナトリウムを溶かす理由
「電流を流しやすくするため。」です。
雨の日に雷が落ちると濡れた地面から電流が伝わってしまうことからも、『水』は電気を通すイメージが強いと思います。
しかし実際には、ただの『水』にはほとんど電流を流すことができません。
雨水には様々な物質が溶けているのですが、『水』は特定の物質が溶けることで電流が流れるようになります。(中3の『イオン』の単元でも習います。)
2年生の実験では『水酸化ナトリウム』を使います。それによって、電流が流れにくかった『水』に電流を流すことができます。
つまり電流を流しやすくするために『水酸化ナトリウム』を溶かすのです。
(テストでは「水は電流が流れにくいから」という解答では不十分なので注意してください。)
②発生する気体の覚え方
『水』の電気分解は下の図のようにして実験を行います。
『水』の電気分解は、それぞれの極で発生する気体と体積比を覚える必要があります。
『水素』は『酸素』の2倍の量が発生することに気をつけましょう。
(化学反応式を学習すると、原理がわかるようになります。)
『水』の電気分解は語呂合わせがあるので、次のようにして覚えましょう。
『プラス、マイナス、いち、に、さん、すぃ』と唱えながら下のように書いてください。
以下の意味を当てはめて、縦に読み取ってください。
つまり、陽極は『酸素』が1、陰極は『水素』が2ということです。
これが覚えられれば、『水』の電気分解はバッチリです!
~まとめ~
では、最後にまとめをしたいと思います。
ここまでに学習した知識をおさらいしましょう。
1.分解とは
1種類の物質が2種類以上の物質に分かれること
2.酸化銀の分解
酸化銀→銀+酸素
金属の性質
・金属光沢がみられる(みがくと光る)
・叩くとのびる
・電流が流れやすい
酸素の調べ方
火のついた線香を近づけると線香が激しく燃える。
3.炭酸水素ナトリウムの分解
炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム+二酸化炭素+水
炭酸ナトリウムの特徴
二酸化炭素と水の調べ方
二酸化炭素:石灰水が白くにごる。
水 :塩化コバルト紙が赤(桃)色になる。
テストに出やすい記述問題
・試験管の口を下げる理由
→加熱部分に水がたまり試験管が割れるのを防ぐため。
・火を消す前にガラス管を石灰水から抜く理由
→石灰水が逆流し、試験管が割れるのを防ぐため。
4.水の電気分解
水→酸素+水素
水酸化ナトリウムを溶かす理由
電流を流しやすくするため。
発生する気体の覚え方
では、今回はこれで終わりにしたいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
少しでも皆さんの勉強の役に立てれば幸いです。
今後も記事をアップしていく予定なので、分かりやすいと思った方は、他の記事も読んでもらえると嬉しいです(^^)
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